青森シャモロック ザ・プレミアム #6

生産者の想い

六戸町シャモロック生産組合 母良田 昭

 「旨い野菜には定評があったが、野菜によって引き立つ、メインディシュになる食材が欲しかった。」
 生産者の母良田は熱く語る。
 畜産研究所の品種改良によって「青森シャモロック」が誕生した1990 年(平成2年)、いち早く、名乗りを上げた生産者のひとりだ。
 「これだ!と思ったね。丈夫で育てやすそうだし、何より味が抜群にいい。」
 視察でほれ込んだ母良田は、県内で初めて生産組合を発足させた。しかし生産管理基準では、飼育期間が長く、広い鶏舎での平飼いが定められているため、採算面から組合員は次々と生産の場を去る。
 「これからやっていけるんだろうかと、さすがに不になったね」
 そんな折、優れた食味・食感のみならず厳格な生産飼育管理が評価され、畜産研究所からヒナが宮内庁御料牧場に出荷されることが決まった。
 2001 年(平成13年)のことだった。
 これらがきっかけとなったのか、食通の間でじわじわと知られることになる。
 その後も母良田の食味向上の追及は続き、畜産研究所と実証実験を重ね、さらに旨みを増す特別飼育にたどり着いた。
 「さらにもうひと手間暇かかるが、味にうるさいお客さんに届けたくて。」
 母良田の目には自信が満ち溢れていた。

六戸町シャモロック生産組合員


特別飼育へのこだわり

青森シャモロックの飼育に20年以上携わる生産者が、長年の飼育ノウハウと、美味しさへのこだわりを追求し、一羽一羽愛情を込めた特別飼育を経て生まれ
たのが、「ザ・プレミアム#6」です。
 選抜したオスを130 日(通常100 日)飼育し、100 日目以降は飼育密度を1平方㍍当たり3羽以下(通常5羽以下)に抑え、旨味成分や機能性成分を高める特別飼料を給与。 抗菌性飼料添加物は一切使用せず、出荷前の2週間は「ガーリック粉末」を添加した特別飼料を与えます。その結果、通常飼育に比べ、鶏肉の旨味成分を示すグルタミン酸が約1.6倍、機能性成分のα‐リノレン酸が約2.6倍、歯ごたえを示すせん断力が約1.4倍増えています。
 特別飼育の「青森シャモロック」は、まさに地鶏ファンのための、プレミアムな地鶏なのです。


開発秘話

地方独立行政法人 青森県産業技術センター 小原孝博

 「青森シャモロック」の誕生の裏には、全国に通用する最高の地 鶏の開発を目指した研究者達の長年に渡る努力と苦労があります。
 まず、いろんな鶏の組合せの中からシャモとプリマスロックの組合せが最も良いことを突きとめ、何世代もかけて作り出したのです。その後も旨み成分の向上など、様々な改良を重ね、究極の青森シャモロックの生産に成功しました。
 「青森シャモロック」は、この親があってこそ誕生した青森独自の高級地鶏で、研究者の想いがギューッと詰まっているからこそ、地鶏を愛する皆さんに是非、味わっていただきたいと思います。

青森シャモロックを開発した独立行政法人 青森産業技術センター畜産研究所